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フィリピンの文化 ♯14
映画 The Last Samurai
2004.1.9(金)
映画"The Last Samurai(武士道)"を観た。
この映画、私の周りのフィリピン生まれ・フィリピン育ちの友人たち、とくに男性の間ではなかなか好評で、年末からさまざまな人に
「saging、The Last Samurai を観たか? 良かったよ。僕は日本が好きになった!」
「日本人女性の沈黙というのはすばらしいね」
「近代化前の日本のスピリットに深く共感する」
「ディビソリア(港湾近くにあるマニラで一番安いマーケット街)にそっくりのマーケットが出てくる。日本にもあんなところがあるのか?」
「イフガオ(ルソン島北部の山岳地域、棚田で有名)の先住民族の村みたいなのが出てくる!」
などと言われていた。

ディビソリアが出てくる?? …いったいどんな映画なんだろう。気になってしかたがない。

「ぜひ観るべきだ」と親切にもVCDを貸してくれる友人まで現れた。私はVCDプレイヤーは持っていないけれど、DVDならラップトップで再生ができる。そこまで言われたら観ておかなくっちゃと思い、先日、マニラ某所でパイ○ーツのDVD(70ペソ也)を買ってきて鑑賞した。(フィリピンではまだロードショーされていないらしい。映画館では封切りになっていない映画がDVD化されるというのはいったい…。)

観て納得。たしかに、「ディビソリア」と、「イフガオの先住民族の村」ような風景の両方が出てきた。国家の近代化=西欧化と、それに必ずしも従順ではない人々。日本の農村の生活風景。そして、「沈黙」や「恥」といった侍のスピリット(武士道)…。生誕地アメリカや、舞台となった日本での評判はいざ知らずだけれど、確かになるほど、これは受けるかもしれない。フィリピンの友人が絶賛していた理由がすこしわかるような気がした。日本軍の上陸という歴史をがあり、「ハラキリ」という言葉が大変に有名なフィリピン、恥の文化をもつフィリピン、近代化とそれに取り残される農村、都市と農村、といった対比がはっきりしているフィリピン(これはフィリピンに限ったことではないかもしれないが)…友人たちがこの映画に共感したと言っていたのは、自然なことかもしれない。もっとも、たまたま私の周りにいる友人たち(どちらかというと学生運動のスピリットをもち、どちらかというと自国文化への愛着が強く、どちからというと反米で、どちらかというと新中間層に属する人々)に受けが良かっただけなのかもしれないけれど…。

私自身もこの映画は非常に楽しめた。日本人女性が美しく描かれすぎている(そしてまた、演じている女優さんが素敵すぎる)ことを除けば、とてもよい映画だと思う。日本でも現在ロードショー中だと思いますので、ぜひともご覧ください。


        
 

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