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Fence-sitting


活動家時代の記録 ♯13 
エチオピア・ウガンダ訪問 第12日目
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8月14日

午前中のエチオピアエアラインで、エチオピアへ帰国。そのあとおみやげを買いに行ったらしい。私たち「昨日のルクンギリ隊」はホテルで洗濯をして、ひたすら眠っていた。
夜は、日本人参加者全員で、これまでの感想を話し合った。
私はあと半年で大学生になるけれど、大学でもYEHの活動を続ける気はない。こういう活動は中高生の時期にやるからこそ意味があったのだ。大学生になったら、誰もかれも時間ができるのか、こぞってボランティアやNGOの活動を始める。この活動を通して出会った他団体の人たちの多くは大学生だった。まるで、サークル感覚で。そんな中でこの活動をつづけることには何の価値もないと思う。もちろん、大学生になってからYEHに入った人もたくさんいる。けれど、少なくとも私はもう充分YEHで過ごしてきたし、大学生になったらもっと地に足の着いた勉強をしたいと思う。今までは、実践ばかりだったから。若いうちならそういう新鮮な体験をもとにした思考もいいかも知れないけれど、もう「熱い想いをぶつける」だけじゃ幼すぎる。いつまでも「笑顔で心が通じ合う」だの「私はあなたたちのその目が好きです」といっていられるものではないだろうし。それだけで心が通じ合うのは17歳までだろうし。
YEHは私に、情熱と信念を持って物事に向き合うこと、あらゆるレベルにおけるパートナーシップの大切さ、世界には実に様々な価値観があるということ、それを受け入れることの出来る余裕と、できるだけ広い目で周りを見ることの重要さ、そして、壁にぶつかったときにまず省みるべきは自分の心の在り方であること、批判よりも承認から生まれるものの方がはるかに多いということ、を教えてくれた。そして、YEHでの7年間は私を精神的に強くしてくれた。いまでは、どんな壁があっても自分の心を開いてぶつ買っていけるだけの自信がついた。
YEHと共に過ごした夏は今年でいよいよ7回目になる。毎年毎年非常に楽しく充実した夏休みを送らせてもらった。YEHのお陰で、夏はいつもエネルギッシュだった。中高6年プラス中学受験の年を、YEHの中で過ごした。中高生がこの様な活動をすることに、周りの人はいつも驚いてくれたし、感動してくれた。私も大いにやりがいがあった。私は年少者だったけれど、いつも、次々に、いろいろなイベントやプロジェクトの責任者やリーダーをやらせてもらった。皆が、自分のやりたいことに責任を持って、それをまっとうして、そして、他の人を信頼して仕事を任せることを知っていた。
けれどこんなにも無鉄砲で、向こう見ずな活動ができたのは高校生だからであって、これからはきっと、行動の根拠となる知識や力がないことには、行動するだけではどうにもならないと思う。私は将来、NGOの職員には決してなりたくないし、大学生になってまでNGOの活動を自分の中心にする気はない。

さまざまなことを考えさせられた、エチオピア・ウガンダ滞在だった。

つづく


        
 

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