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Fence-sitting


活動家時代の記録 ♯4 
エチオピア・ウガンダ訪問 第3日目
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1998年8月5日  

アジズアベバ市内観光の日。バスに乗って、はじめにアジズアベバ大学博物館へ。通貨や伝統的なクロス、皇帝の遺品など、エチオピアの歴史を知ることのできる資料が揃っていた。この国の国民は80%がエチオピア正教徒である。エチオピア正教はギリシア正教の系列であり、聖職者の服も似ている。壁画や、儀式に使う十字架の種類も実に多い。
次に2つの教会を見学する。ここで、偉大な皇帝メネリック2世の話もきく。エチオピアに限らないが、私はアフリカ史についての知識は皆無。事前にあまり歴史の勉強をせずに来てしまったことを、ここで大いに反省する。
昼食は、6ヶ月前にできたばかりのシェラトンホテルでとることになる。THPの人脈による裏ルートで、信じられないほど安くなるらしい。しかし、さすがシェラトン。絨毯はふわふわで、館内には「椿姫」が流れる。化粧室の洗面所ではお湯が出る。プールもあった。私たちが唖然としていると、ホテルの従業員が面白そうに、館内を案内してくれた。
照明設備完備の大ホール。インターネットつきの会議室。音楽の流れる噴水。ここはエチオピアなのか?と首を傾げたくなる。このシェラトンをつくるために、周辺スラムを立ち退かせたらしい。今も、道路を一本隔てるとスラムが広がっている。バングラのシェラトンも信じられないくらいすごかった。レストランのメニューに寿司があったくらいだ。私は当時真剣に「貧富の差」というものについて考えたが、今ではもう慣れっこになってしまったのか、別に何も感じない。どんな国にも金はあるところにはある。
午後、アベバ市内が一望できる丘の上にのぼった。標高3000メートル。丘の上では雨が降り出した。ぼろぼろの服を着た裸足の子どもが、雨に濡れるままに私たち一行にまとわりついてお金をせがんでいた。その様子は、本当にテレビで見る「アフリカの飢餓」そのものだった。


つづく


        
 

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